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【飲食DXの伴走者】「数字の読み解き」を店長任せにしない。USEN AI店長が支える、飲食店経営の新しい形

  • 執筆者の写真: 三輪大輔
    三輪大輔
  • 6月25日
  • 読了時間: 5分

更新日:7月3日

                         三輪大輔|外食ビジネスアナリスト


POSデータはあるのに、活かしきれない

飲食店のデジタル化は、この数年で大きく進んだ。POSレジ、モバイルオーダー、キャッシュレス決済、配膳ロボット、勤怠管理システムなど、店舗にはさまざまなデジタルツールが導入されている。かつて紙や勘に頼っていた業務が、少しずつデータとして蓄積されるようになったことは、大きな前進である。


しかし、ここで一つの課題が浮かび上がる。データは蓄積されているのに、それを十分に活用できている店はどれほどあるのか、という問題だ。POSには、日々の売上、客数、客単価、時間帯別の動き、商品別の販売状況など、店舗経営に欠かせない情報が蓄積されている。だが、その数字を読み解き、なぜ売上が上がったのか、なぜ客単価が下がったのか、次に何をすべきなのかまで考えるには、一定の分析力と時間が必要になる。


現場の店長は忙しい。接客、スタッフ教育、シフト管理、発注、本部への報告、クレーム対応など、多くの業務を抱えている。その中で、毎日の数字を細かく読み込み、改善策まで考えるのは簡単ではない。結果として、POSデータはあるのに、経営改善に十分つながらないという状況が生まれている。


店長業務をAIが支える

こうした課題に対し、USEN&U-NEXT GROUPの株式会社USENが提供を始めたのが「USEN AI店長」である。「USEN AI店長」は、飲食店に特化したAIがPOSデータと連携し、売上の集計・分析、報告業務の自動化、スタッフからの質問への自動応答などを行うサービスだ。USENレジに蓄積された売上やメニューデータをもとに、日々の店舗運営を分析し、店長や本部担当者の業務負担を軽減する。


USEN AI店長
「USEN SQUARE NEXT」では、POS、セルフオーダー端末、サイネージ、配膳ロボットに加え、「USEN AI店長」など、店舗運営を支えるソリューションの連動を体験できる

具体的には、自動レポート生成、売上集計・分析、スタッフが業務上の疑問を相談できるチャット機能などを備える。店舗マニュアルをAIに学習させることで、スタッフは対話形式で必要な情報を確認できる。スムーズな店舗運営とデータに基づいた経営を、限られた人員でも実現しやすくする点が特徴だ。


重要なのは、単なるAIチャットではないことだ。一般的な生成AIを店舗側が使う場合、POSデータを抽出し、AIツールに取り込み、プロンプトを入力し、レポートを作成する必要がある。これは現場にとって手間が大きい。AIを使いこなすリテラシーも求められる。


その点、USEN AI店長では、あらかじめ飲食店経営に必要な分析やレポートの型が組み込まれている。日報、週報、月報を自動で生成でき、足りない部分はチャット形式で追加質問できる。店長が一からAIを使いこなすのではなく、飲食店の業務に合わせて設計されたAIを活用できることに意味がある。


汎用AIでは届きにくい現場の実務

現在、ChatGPTをはじめとする生成AIは広く使われるようになった。文章作成、情報整理、アイデア出し、分析補助など、活用の幅は広い。私自身も日々の仕事で生成AIを使っている。


一方で、飲食店経営の現場で使うとなると、汎用AIだけでは届きにくい領域がある。売上やメニューのデータをどう読み込ませるのか。どのような形式で日報や週報にするのか。店舗ごとのマニュアルをどう反映させるのか。スタッフが迷ったときに、どこまで現場に即した答えを返せるのか。


USEN AI店長は、一般的なAIが持つ情報に加え、飲食業の専門知識を学習させた業界特化型のAIとして設計されている。さらに、ChatGPTだけでなく、GeminiやClaudeなども活用し、領域ごとの得意不得意を踏まえて組み合わせているという。用途を飲食店経営に絞ったSLM、すなわち特化型言語モデルも個別に開発している。


AIの基礎技術そのもので世界的な企業と競うのではなく、飲食店の現場課題にどう実装するか。ここにUSENの強みがある。USENは、飲食店向け高機能POS「USENレジ」をはじめ、タブレットオーダー、モバイルオーダー、ハンディ、配膳ロボットなど、店舗運営に関わるサービスを展開してきた。だからこそ、POSデータ、注文、接客、スタッフ教育、本部管理といった現場の課題をつなげて考えることができる。


多店舗展開で効く、業務の平準化

USEN AI店長は、特に多店舗展開する飲食企業で効果を発揮しやすい。


各店舗の店長が、それぞれ異なる形式でレポートを作成していると、本部は店舗横断の分析をしにくい。内容の粒度もばらつきやすく、提出タイミングもそろわない。結果として、本部が全体の傾向をつかむまでに時間がかかる。USEN AI店長によってレポートの内容やフォーマットが定型化されれば、本部は店舗ごとの状況を比較しやすくなる。店長も、報告資料づくりに時間を取られにくくなり、接客やスタッフ教育など、本来注力すべき業務に時間を使いやすくなる。


また、店舗マニュアルをAIに学習させられる点も大きい。飲食店にはマニュアルがある。しかし、マニュアルは作っただけでは使われない。紙やPDFで保管されていても、スタッフが必要なときに探せなければ意味がない。AIがマニュアルを読み込み、スタッフの質問に対して必要な情報を返せるようになれば、マニュアルは「置いてあるもの」から「使われるもの」に変わる。


新人スタッフが分からないことをその場で確認できれば、不安やミスの軽減にもつながる。人手不足が続く中で、未経験者を早く戦力化する仕組みは、飲食店にとって重要なテーマである。


AIは人の代わりではなく、人を支える存在

飲食店の価値は、料理、接客、雰囲気、人の温度感によってつくられる。だからこそ、AIは人の仕事を奪う存在ではなく、人が本来力を発揮すべき業務に集中するための支援役として位置付けるべきだろう。


数字の分析、レポート作成、マニュアル検索といった業務をAIが支援すれば、店長やスタッフは料理、接客、教育、店舗づくりにより多くの時間を使える。それが店の質を高め、他店との差別化を生み出し、企業の成長を加速させていく。


飲食店DXは、ツールを導入するだけでは終わらない。大切なのは、データやAIを使って、現場の人がより力を発揮できる環境をつくることだ。USEN AI店長は、そのための伴走者になり得るサービスである。


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