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執筆者の写真三輪大輔

飲食店の求人のコツ

コロナ禍で状況が変わってきていますが、基本的に飲食は人手不足の業界です。なので、求人がとても大切です。その成否が飲食店の命運を握っているといっても過言ではありません。


しかし、求人広告の営業経験と、求人広告のライティング経験、そして外食専門誌で編集をしている私から見ると、もったいない求人がめちゃくちゃ多いです。


例えば、とある有名な飲食専門の求人サイトを少し見てみても、以下のような文言がズラリと並んでいます。


・メディア掲載多数

・当店の味のこだわり

・インスタ映えするメニューが自慢

・グルメサイトで高評価


……と、まるでお客様を集客するサイトや雑誌を見ているようです。

ちょっと考えてみてください。「グルメサイトで高評価!」と求人に書かれていて、それで「働きたい」と思うでしょうか。仕事を探している人が知りたい情報は、本当に「メディア掲載多数」や「当店の味のこだわり」なのでしょうか。


違いますね。もっと知りたい情報があります。


どういう職場なの?

どんなお客さんが来るの?

仕事はきつくないの?

嫌なやつはいないのかな?


と、こうした疑問に答えていかなければ、求人を出しても応募は集まりません。

それでは、なぜ、こういうことが起こるのでしょうか。それはターゲットの顔が見えていないからです。


今回の求人で採用したいのは、どういった子なのでしょうか。

アルバイトなら、今、働いているどの子に似た子でしょうか。

社員なら一緒に会社を大きくしていける子でしょうか。

それとも現場を支えてくれる元気な子でしょうか。


それぞれによって打ち出す文言は変わってきます。


例えば、ピーク帯を支えてくれる主婦が欲しかったら下記のような文言です。


・働き方が選べます

・主婦(夫)さんが大活躍中

・お客さんは常連ばかり

・お子さんが急に熱を出しても柔軟に対応します


文言は具体的であればあるほど響きます。

具体的である方が、よりターゲットに近い人材も採用できるでしょう。


また、会社を一緒に大きくしていける社員が欲しかったら、下記のような文言です。


・これからどんどんと店舗を展開していきます

・仕事は積極的に任せています

・経営陣と距離が近いです


こうした文言があると「自分の能力を活かしたい」と活躍の場を求めている人に響くでしょう。

そもそもターゲットの顔が見えない原稿が出来上がる大きな原因の一つが、ライターの腕のなさです。


腕のいい求人ライターや外食経験のあるライターなら、しっかりとターゲットに響くキーワードを取材で拾い上げてくれます。しかし、あまり数が多くありません。


そうしたライターの被害を免れるには、店長や求人担当者が自分たちの魅力を知っていなければなりません。とはいっても、なかなか把握するのは難しいですよね。そうした場合、直接、スタッフに聞いてみるのが一番効果的です。


長年活躍してくれいるA君は、なぜ入社してくれたのだろうか。

一生懸命働いてくれるBさんは、なぜ続けてくれているのか。

こういった話が、そのまま自社や自店の強みとして打ち出せます。ぜひ参考にしてみてください。


ちなみに冒頭で例示した下記のような文言は書いてはいけないわけではありません。


「メディア掲載多数」

「当店の味のこだわり」

「インスタ映えするメニューが自慢」

「グルメサイトで高評価」

あくまでも優先順位の問題です。


こうした文言を使った具体的な見せ方については、また別の機会にお話したいと思います。

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