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【グルメ/ラーメン】新宿御苑前「麺宿 志いな」

  • 執筆者の写真: 三輪大輔
    三輪大輔
  • 6 日前
  • 読了時間: 2分

二十数年前、新宿御苑前の会社に勤めていた時期がある。当時の新宿御苑は、都会の中の小さな“隠れ里”といった趣があり、個人店が多く、老舗や名店が点在する街であった。しかし、今は雰囲気が変わりつつある。新宿や四谷の家賃高騰により、飲食の新店が御苑方面へ流れてきているとのだろう。新しくオフィスを構える企業や、御苑を目当てにした外国人観光客も目に見えて増えた。ビジネスチャンスの大きな街へ変わり始めている。


その中で、特にラーメン店の出店が目立つ。食べログ百名店にも選出されている「RAMEN MATSUI」や「SOBA HOUSE 金色不如帰」など、名店と呼べる店も続々と生まれている。「麺宿 志いな」 も、そうした店舗の一つだ。同店は新宿御苑前駅から徒歩5分の場所にある。外観はカフェのような佇まいで周囲の景観に自然と溶け込んでいる。店内は落ち着いた照明で清潔感があり、ラーメン店というより料理店に近い雰囲気を持つ。    


私が訪れたのは十三時。運よく空いた席へすぐ通され、迷わず「得製つけそば」を注文した。


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鶏白湯のつけ汁は濃厚でクリーミーである。粘度はありつつも重たさはなく、鶏の旨味がダイレクトに立ち上がる。特徴的なのは具材の構成であり、豚肩ロース、豚バラ、鶏モモ、鶏ワンタン、味玉、岩海苔、茹でキャベツが美しく盛り込まれている。


豚肩ロースはしっとりとした火入れで、豚バラは脂の甘みが際立つ。炙り鶏モモは香ばしさが強く、鶏ワンタンは皮が薄く滑らかである。岩海苔とキャベツは濃厚な鶏白湯に清涼感を与え、全体のバランスを整えている。


オーナーの椎名征一郎氏は、恵比寿のイタリアン出身だと聞く。その後、メキシカンやベーカリーにも携わったという異例の経歴の持ち主である。多様なジャンルで磨かれた経験が、同店の一杯に豊かさをもたらしていると感じた。盛り付けの美しさ、具材の組み合わせ、味の構成の立体感には、ラーメンの領域にとどまらないアプローチが随所に見える。


食べ進めるほどに、店主の背景が自然と想像できるつけそばであった。次回はぜひ、同店の看板メニューである「潮そば」を試したい。

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