沖縄が熱い。
現在、沖縄県は全国で唯一、人口が自然増化している。しかも150万人の人口に対して、観光客は1000万人。そのうち300万人が台湾、香港、韓国、中国を中心としたインバウンド客だ。
出典:沖縄県 文化観光スポーツ部観光政策課観光文化企画班【暦年】令和元年入域観光客統計概況
観光需要の高まりに合わせて、商業施設の開発も盛り上がっている。2019年6月にオープンした「サンエー浦添西海岸 PARCO CITY」もそうした商業施設の一つだ。
2019年6月27日にオープンし、店舗面積は6万㎡と県内最大規模
同施設は「PARCO」ブランドをはじめとするファッションビルを運営する株式会社パルコと沖縄県下で小売最大手の株式会社サンエーの合弁会社、サンエーパルコが運営している。
飲食フロアは1階から3階までそれぞれあり、異なる特徴を持つ。1階は「FOOD TERRACE」を中心に地元客の集客を狙う一方、「上島珈琲店」が初上陸を果たす。
「ケンタッキー・フライド・チキン」や「ミニジョイフル」など4店舗が入るFOOD TERRACE
沖縄初上陸を果たした「上島珈琲店」は海が見えるローケーションが自慢でインバウンドも多い
2階の「FOOD HALL」は800席を誇る広さがあり、海が見える席が見どころ。 「ステーキハウス88Jr.」や「タコライスcafé きじむなぁ」「御殿山」など、沖縄が誇る飲食ブランドも楽しめる。
大規模な「FOOD HALL」だが、その人気は高く、土日を中心に満席が続く
「ステーキハウス88Jr.」は沖縄県の方にも人気が高い
海が見える席の人気は高く、インバウンドをはじめとした観光客の姿も目立つ
3階には非日常で使える店舗が揃う。「三浦三崎港恵み」や「博多天ぷらたかお」「パンダエクスプレス」「ビーフラッシュ」といった少し客単価が高めの業態も、土日はウェイティングがでるほど混む。
「渋谷ヒカリエ」にもテナントインしており、ネタの鮮度や大きさで沖縄でも多くのファンを獲得している
アメリカ生まれのチャイニーズレストランブランドで日本では6店舗を展開
25年、モール裏の米軍基地「キャンプキンザー」が返還された後、住宅地になり、さらに1万7千人も人口が増える。また、目の前の海岸では大型客船バースとリゾート施設、ビーチが一体となった「コースタリゾート計画」が進行中だ。新たな街が一つ、新たに誕生するくらいのインパクトがあり、その中心的な存在として「サンエー浦添西海岸 PARCO CITY」が果たす役割は大きい。
一方で、 2015年4月にオープンした「イオンモール沖縄ライカム」の人気も根強い。
沖縄県中頭郡北中城村に位置し、沖縄らしいリゾート感を打ち出す
ライカムとは、かつて北中城村比嘉地区に置かれていた琉球米軍司令部(Ryukyu Command headquarters)の略だ。もともと同施設がある場所に置かれていた琉球米軍司令部の略称が広く浸透していたため、その名をモールにも付けた。
飲食の中心は3階と4階の「Rycom Gourmet World」、そして屋上の「Rycom Sky Diner」だ。
およそ30店舗がテナントインするRycom Gourmet World
Rycom Gourmet Worldは「博多だるま SOUTH JAPAN」や「京都北白川ラーメン魁力屋」などが人気の中心。屋上には食べ放題のコースも多く、ファミリー層に使い勝手がいい店が並ぶ。
屋上は食べ放題の業態の人気は高く、高単価の業態がうまくいっていないようだ
しかし、屋上のテナントは撤退し、空いている物件も多く、少し寂しい印象を抱いた。「サンエー浦添西海岸 PARCO CITY」に比べて、高単価の業態がうまくいっていないようだ。Rycom Gourmet Worldも単価の低い業態に客が多く、沖縄の賃金の低さや失業率の高さを感じざる得なかった。
とはいえ、20年3月26日には那覇空港に第二滑走路が誕生し、マレーシアやシンガポールから新規就航の申し込みがある。今後、両国の観光客も増えていく。沖縄の熱狂はまだまだ続く。商業施設の需要もさらに高まっていくだろう。
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