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【グルメ/ラーメン】有楽町「AFURI」

  • 執筆者の写真: 三輪大輔
    三輪大輔
  • 2月24日
  • 読了時間: 3分

                三輪大輔|外食ビジネスアナリスト


「AFURI」というと、都心のラーメン店というイメージが強い。実際、渋谷、恵比寿、中目黒、六本木などに店舗を構え、現在の店舗数は20店ほどある。私自身、飲み歩いていたときは六本木や麻布十番の店は利用したことがあり、都心の方にとっては馴染みのチェーンではないだろうか。


今回訪れたのは、有楽町駅の「LUMINE STREET」にある店舗だ。LUMINE STREETは2025年6月25日にオープンした施設だが、AFURIはその中心エリアから少し離れた場所、改札に近い“離れ”のような立地にある。そのため、周辺で働く会社員の利用が多いのかと思っていたが、店の前に立った瞬間、意外な光景が目に入った。行列のほとんどが海外からの来店客だったのだ。店内に入っても、その光景に変わりはない。体感では8割ほどが外国人ではないだろうか。欧米系、アジア系と客層は実に多国籍で、時間帯によっては日本人のほうが少ないほどだった。


日本のラーメンが海外で強いコンテンツになっていることは知識として理解していたが、ここまで多国籍の客が一つのラーメン店に集まる光景を見ると、その影響力を改めて実感する。事実、この日もスマートフォンで食事の様子を撮影しながら食べている客がいた。韓国などでは「モッパン(먹방)」と呼ばれる食事配信の文化があり、食べる様子をリアルタイムで配信するスタイルが広く浸透している。ラーメンは湯気や麺の動きが映えるため、動画コンテンツとしても相性がいい。


この日注文したのは、「柚子露つけ麺」だ。3種の醤油や魚醤、黒酢、香味油を合わせた特製のつけだれに、高知県産の生搾りゆず果汁が加わる。キレのある味わいで、後味は実にさっぱりしている。柑橘の香りが立ち、最後まで飽きない。真冬でも美味しく食べられる一杯だ。


有楽町「AFURI」

もう一つ印象的だったのは、支払い方法だ。AFURIは完全キャッシュレスの店舗が多いが、有楽町店では現金も使用できた。立地や客層に応じて、使い分けを行っているのだろう。ラーメン店では、いまだに現金専用の券売機を使う店も少なくない。しかし、インバウンド客やスマートフォン決済に慣れた利用者にとっては、それが機会損失になる場合もある。


実際、以前ある商業施設で、現金のみの食券機しかないラーメン店に入ろうとしたことがある。ところが、そのとき私はスマートフォンしか持っておらず、入店を諦めて隣の店に入った。こうしたチャンスロスは、決して少なくないのではないだろうか。ラーメン店として人気になることはできる。しかし、それを持続するには、味だけでなく体験設計も無視できない。AFURIでの経験を通して、その想いを強くした。


AFURIは現在、アメリカ、カナダ、香港、シンガポール、ポルトガルなど海外にも店舗を展開している。世界で10店以上を出店し、グローバルブランドとして存在感を高めつつある。「本物のラーメンを世界中に届ける」。そのビジョンは、すでに有楽町の店内で、インバウンド客の行列という形で現実になり始めているのかもしれない。



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