【飲食DXの伴走者】採用と定着を高める社内報の使い方。MAKANAIが支える飲食店の組織づくり

三輪大輔|外食ビジネスアナリスト
社内報は古いのか
社内報と聞くと、どこか古い印象を持つ人は少なくないだろう。紙で配られ、休憩室に置かれ、誰が読んだのか分からない。会社からのお知らせが並び、現場のスタッフにとっては少し距離のある存在。そんなイメージを持つ人もいるかもしれない。
しかし、飲食店において社内報が担える役割は、決して小さくない。むしろ人手不足が深刻化し、採用と定着が経営課題になっている今だからこそ、社内報の価値は見直されていい。
なぜなら、人が辞めにくい店をつくるには、時給や待遇を整えるだけでは足りないからだ。会社が何を大切にしているのか。どのような人が働いているのか。どのような未来を目指しているのか。それを現場に継続的に伝える必要がある。
古かったのは、社内報そのものではない。情報の届け方だったのではないか。その社内報を、飲食店向けにアプリとしてアップデートしたサービスがある。株式会社GATEWINGが提供する飲食業特化社内報アプリ「MAKANAI」である。
採用と定着は情報共有から始まる
飲食店の採用難は続いている。求人を出しても応募が集まらず、採用できても定着しない。さらに、同じ会社であっても、店舗ごとの空気によってアルバイトの定着率に差が出ることもある。
店長や社員の考え方、アルバイトへの接し方、教育の仕方によって、現場の雰囲気は大きく変わる。会社として理念や価値観を掲げていても、それが現場まで届いていなければ、スタッフには伝わらない。
新卒採用では、本人だけでなく親御さんへの情報発信も重要になる。学生本人が飲食業界に関心を持っていたとしても、親から「大学まで出て、なぜ飲食なのか」と見られてしまうことがあるからだ。
飲食業は身近な仕事である。一方で、アルバイト経験の延長として捉えられやすく、キャリアとしての奥行きが伝わりにくい。会社としての安定性や成長性、働く人の姿が伝わらなければ、入社判断にも影響する。つまり採用と定着を高めるには、求人条件だけでなく、会社の情報をきちんと届ける仕組みが必要になる。
理念浸透を店長任せにしない
会社の理念や方針を現場に届けるとき、店長の役割は大きい。現場をまとめ、アルバイトを育て、会社の考え方を日々の仕事の中で伝える存在だからだ。
ただ、店長に全てを任せてしまうと、どうしても伝わり方に差が出る。ある店長は会社の方針を丁寧に伝える。別の店長は、日々の営業に追われ、そこまで手が回らない。理念を自分の言葉で語れる人もいれば、苦手な人もいる。結果として、同じ会社に所属していながら、店舗ごとに情報の温度差が生まれてしまう。
これは店長個人の問題というより、仕組みの問題である。会社が何を考えているのか。どこへ向かっているのか。どのような人を評価しているのか。そうした情報に、社員だけでなくアルバイトも直接アクセスできる状態をつくることが重要になる。
MAKANAIは、そこを支える社内報アプリだ。スマートフォンで閲覧できるため、社員やアルバイトは通勤時間や休憩時間に会社の情報へ触れやすい。紙のように配布部数を気にする必要もない。ログイン状況を確認できるため、誰が読んだかも把握しやすい。
また、コメント、いいね、通知、研修動画などの機能も備えており、会社から一方的に発信するだけでなく、現場の反応を見ながら運用できる点も特徴だ。
社内報は採用にも効く
社内報の効果は、社内の情報共有だけにとどまらない。採用にもつながる。飲食業特化社内報アプリ「MAKANAI」を活用している企業の一つが、東京・飯田橋や神楽坂エリアを中心に飲食店を展開するバルカンパニーである。同社では、会社の理念や働く人の姿を社内報で発信することで、社員やアルバイトだけでなく、その家族にも会社の姿を伝えている。
飲食店で働く楽しさは、現場にいれば伝わりやすい。お客様から感謝されること。チームで営業をつくること。自分の成長を実感できること。こうした魅力は、アルバイト経験を通じて感じる人も多い。しかし、会社としての安定性や成長性、キャリアの広がりは、現場だけでは伝わりにくい。親御さんから見れば、飲食業界はどうしても不安定に見えやすい面がある。
そこで社内報が役に立つ。会社の方針や取り組み、働く人の姿を本人だけでなく家族にも見せることができるからだ。実際、バルカンパニーでは、社内報が新卒入社の決め手になったケースもあったという。以前働いていた飲食店が閉店した経験から飲食企業に不安を持っていた学生が、社内報を通じて会社全体の姿や複数店舗を展開している安心感を知り、入社への不安を薄めた。
採用力とは、求人広告の出し方だけで決まるものではない。会社の中で働く人の姿を、どれだけ継続的に伝えられているか。その積み重ねも、採用力の一部になる。
定着を支える安心感の可視化
社内報は、職場環境の安心感を高める役割も果たす。飲食店は店舗が分散しているため、現場がブラックボックス化しやすい。本部の目が細かく届きにくく、問題が小さな火種のうちに共有されず、大きくなってから表面化することもある。だからこそ、会社としての姿勢を明確に示すことが重要になる。
例えば、安心安全宣言や相談窓口に関する情報を社内報に掲載する。現場で困ったことがあったとき、誰に相談すればよいのか。本社や事業部長に直接アクセスできる手段はあるのか。こうした情報を明示することで、アルバイトも安心して働きやすくなる。
また、社内報に社員やアルバイトの声を掲載することも、理念浸透に効果を発揮する。理念は、言葉だけで伝えてもなかなか腹落ちしない。実際に働く人の声や姿を通じて伝えることで、理念は抽象的な言葉から、現場の判断基準へと変わっていく。
社内報は、会社の考え方を見える化するだけではない。働く人同士の理解を深め、現場に共通の判断基準をつくる役割も担うのである。
飲食DXは人を減らすだけではない
飲食DXというと、省人化や効率化のイメージが強い。モバイルオーダー、配膳ロボット、キャッシュレス決済、予約管理システムなど、限られた人数で店舗を回すための仕組みは、今後も重要になるだろう。
しかし、DXの役割は人を減らすことだけではない。会社の考え方を届ける。働く人の姿を見せる。困ったときに相談できる場所を知らせる。理念を店長任せにせず、社員やアルバイトが同じ情報に触れられる状態をつくる。こうした組織づくりを支えることも、これからの飲食DXの重要な領域になる。
採用と定着を高めるには、派手な一手だけでは足りない。会社の理念や価値観、働く人の姿を、地道に、継続的に届ける必要がある。社内報は、決して古い施策ではない。届け方を変えれば、採用と定着を支える強い仕組みになる。
MAKANAIは、社内報をアプリ化することで、会社と現場、人と人をつなぐ仕組みをつくっている。人材難が続く飲食業界において、採用と定着を支える伴走者になり得るサービスである。


