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外食ビジネスアナリスト 三輪大輔

MIWA JOURNAL
「MIWA JOURNAL」は、外食産業・飲食業界の最新動向を、企業戦略・業界構造・現場視点から読み解く専門メディアです。日々のニュースを単に追うのではなく、「なぜそれが起きているのか」を継続的に解説しています。「外食ニュース解説」をはじめ、「飲食経営者の肖像」「飲食DXの伴走者」などの連載を通じて、外食産業の現在地と変化の本質を伝えています。更新は火曜・木曜。
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ロッテリアが完全消滅し、新会社「バーガー・ワン」始動。外食首位ゼンショーがマックに挑む史上最大のガチンコ勝負
外食最大手のゼンショーホールディングスは2月16日、子会社「株式会社ロッテリア」を「株式会社バーガー・ワン」に社名変更した。旧ロッテ傘下だった形跡を名称からも完全に刷新し、自社ブランド「ゼッテリア」によるハンバーガー市場制覇への決意を鮮明にした。
かつて当ブログでは、ハンバーガー業界は規模を競う「強さの競争」から、顧客にどのような価値を担うかという「役割の競争」へと移行したと指摘した(ロッテリア消滅。ハンバーガー業界は「強さの競争」から「役割の競争」へ――ゼンショーが仕掛ける“ゼッテリア”の正体)。
今回の社名変更は、その延長線上にありながらも、単なる役割の明確化にとどまらない。市場トップを視野に入れた、より踏み込んだ事業再編と見ることもできる。

三輪大輔
24 時間前読了時間: 3分


外食DX2.0の幕開け。なぜ今、ベンダーの再編と「All-in-One」への統合が加速しているのか
今、外食DXを支えるベンダー界隈で、かつてない規模の統合や提携が相次いでいる。
2024年9月、貨幣処理機器大手のグローリー株式会社が、次世代店舗創出プラットフォーム「O:der Platform」の提供を行う株式会社Showcase Gigを子会社化。2025年9月には、ともにデリバリー注文一元管理サービスを手掛ける株式会社tacomsと株式会社モバイルオーダーラボが経営統合するなど、統合や提携の動きは静かに、でも確実に起きていた。
そしてここ最近、その動きはさらに活発化している。2026年1月には、LINEヤフー株式会社が、飲食店向け予約管理サービス株式会社トレタを買収。2026年2月には、三井物産流通グループ株式会社は、飲食店の仕込み工程の代行や食材調達を支援する株式会社シコメルフードテックと資本業務提携を締結した。
これらは決して偶然の重なりではない。大袈裟ではなく、私たちは今、「外食DX2.0」という新たな時代の入り口に立っている。DXが本来目指すべき「全体最適」への回帰が始まったということもできるだろう。

三輪大輔
3 日前読了時間: 6分


高市氏の「食品消費税ゼロ」で外食は不利になるのか。煽り論が見落とす仕入税額控除と付加価値の本質
8日に投開票が行われ、自民党の圧勝で終わった衆議院選挙。選挙戦を通じて大きな争点となったのが「食品消費税0%」である。各党が消費税率引き下げを打ち出す中、高市氏は「食品消費税0%」を掲げた。
消費税の是非そのものについては、ここでは論じない。その政策議論を受け、ネット上では「スーパーの惣菜(0%)と外食(10%)の差で、飲食店から客が消える」といった悲観論が目立つ。外食は不利になる、価格競争で勝てない、という声も少なくない。
確かに、単純な税率差だけを見れば、その懸念は理解できる。しかし、この議論には二つの重要な見落としがある。一つは「仕入税額控除」の仕組みであり、もう一つは、外食が本来売っている「付加価値」という視点である。そもそも外食は、単なる食品の再販業ではない。価格比較だけで語ること自体が、ビジネスの前提を取り違えている可能性がある。
こうした前提を踏まえて、「食品消費税0%」が実施された場合の影響を、根本的な仕組みから整理してみたい。

三輪大輔
5 日前読了時間: 6分


外食DXに激震!LINEヤフーが放つ「LINEレストランプラス」とトレタ買収の衝撃
外食業界のDXをめぐる勢力図が、一気に塗り替わるかもしれない。2026年1月、LINEヤフーが飲食店予約管理のパイオニア「トレタ」の買収を発表した。そして2月12日、満を持して飲食業界に特化したパッケージサービス「LINEレストランプラス」(2026年6月開始予定)のリリースが発表された。「LINEレストランプラス」は、LINE公式アカウント、モバイルオーダー、POSレジを一体で提供する飲食店向けサービスだ。近い将来、そこに「トレタ」の予約管理サービスも加わる予定である。

三輪大輔
5 日前読了時間: 6分


なぜ串カツ田中は社名変更するのか?「ユニシアホールディングス」への改名と1000店構想の全貌
「串カツ田中」は、いま大きな転換点に立っている。2025年12月、創業者である貫啓二氏が代表取締役社長CEOに復帰し、坂本壽男氏が退任。さらに2026年3月1日付で、社名を「ユニシアホールディングス」へ変更すると発表した。この一連の動きは、単なる人事や名称変更ではない。ヒット業態を持つ外食企業が、次の成長段階へ進むための構造転換である。
数字に強い経営と、現場型リーダーの好循環
坂本氏が社長に就任して以降、筆者は同社を二度取材している。坂本氏は公認会計士出身で、数字に極めて明るい経営者であった。一方、現場出身で「スーパー店長」として名を馳せた大須賀氏は、第二の柱を担う組織「セカンドアロー」を率い、商品開発や業態づくりを担当した。

三輪大輔
1月24日読了時間: 4分


飲食店倒産が過去最多の900件へ。大手が最高益を更新する裏で、なぜ『街の灯火』は静かに消えるのか
昨日まで当たり前にあったはずの行きつけの定食屋。今日、足を運んでみると、色褪せたシャッターに一枚の貼り紙が残されている。「店主高齢のため」「諸般の事情により」。そんな簡潔な言葉とともに、長年地域に愛されてきた場所が、ある日突然、地図から消えてしまう。日本各地でこうした光景が静かに、しかし確かに増えている。
過去最多の倒産と「静かな廃業」の実態
今、日本の食文化の足元を支えてきた個人経営の飲食店が、かつてない危機に瀕している。中でも、表舞台に現れにくい「静かな廃業」が、見過ごせない規模で広がっている。まずは、その実態をデータから確認していこう。
帝国データバンクが2026年1月13日に発表した調査結果によれば、2025年の飲食店経営事業者の倒産はついに900件に達した。2024年の過去最多記録(894件)を塗り替え、初の900件台という、例のない異常事態に突入したのだ。

三輪大輔
1月22日読了時間: 9分


ロッテリア消滅。ハンバーガー業界は「強さの競争」から「役割の競争」へ――ゼンショーが仕掛ける“ゼッテリア”の正体
「ゼッテリア」を初めて取り上げてから、約2年半が経った。
当時の関心は、ロッテリアが再起を図るための新業態として、ゼッテリアがどこまで伸びるのかという点にあった。しかし2026年1月21日、状況は一変した。ゼンショーホールディングスが、国内のロッテリア全店を2026年3月をめどに閉店し、順次「ゼッテリア」へ転換する方針が報じられた。54年続いたロッテリアの店名は、日本の街から消えることになる。
これは単なるブランド変更ではない。ハンバーガー業界がすでに「強さの競争」ではなく、「役割の競争」に移ったことを、最も劇的な形で示す出来事である。
店舗数ランキングが示す勢力図
現状の勢力図をつかむには、店舗数が分かりやすい。2025年末時点の目安として、主要チェーンの国内店舗数は次の通りである。バーガーキングは2025年に85店舗を新規出店し、2025年末に337店舗となり、約250店舗のロッテリアを抜いて店舗数で3位に立ったと報じられている。

三輪大輔
1月21日読了時間: 10分


居酒屋第4世代はなぜ止まらないのか。若者に支持され続ける三つの設計の妙
2024年9月、筆者は「新時代」「それゆけ!鶏ヤロー!」「おすすめ屋」 の3業態を例に挙げ、これらを「ポスト御三家」と呼び、その台頭と“驚安”の衝撃をいち早く報じた。その後、同年12月の日経MJがこれらを「居酒屋第4世代」と定義したことで、この動きは一気に可視化されることとなった。2025年を経ても、その勢いは衰えるどころか、2026年に向けてさらに裾野を広げつつある。
現在、「居酒屋第4世代」と呼ばれる代表的な業態としては、新時代/おすすめ屋/とりいちず/それゆけ!鶏ヤロー! の4ブランドが挙げられる。

三輪大輔
1月20日読了時間: 5分


「店都合」のスマホオーダーはもう限界。これからは消費者が「使うメリット」でサービスを選ぶ時代になる理由
スマホオーダーをめぐる議論は、ここ数年、繰り返し炎上と沈静化を繰り返してきた。便利だという声がある一方で、「面倒」「押し付けがましい」「店都合だ」という不満も根強い。
この賛否は、単なる使い勝手の問題ではない。背景にあるのは、スマホオーダーが誰のためのサービスとして設計されてきたのかという、より根深い構造である。
率直にいうと、これまでスマホオーダーは、飲食店側の課題解決を起点に進化してきた。人手不足への対応。人件費高騰への対策。オーダーミスの削減とオペレーションの効率化。いずれも、経営上は極めて正しい。しかし同時に、これらは消費者にとって直接のメリットではない。

三輪大輔
1月13日読了時間: 5分


2026年、外食M&Aは臨界点か。高額買収の「伸び代」と「高値掴み」の境界線
三輪大輔 |外食ビジネスアナリスト 近年、外食業界では投資ファンドや大手企業による買収が相次いでいる。その象徴的な事例が、「資さんうどん」「カフェ・ベローチェ」「バーガーキング」だ。いずれも評価額は数百億円規模に達しており、外食産業の見え方が明らかに変わりつつある。 資さんうどんは「約200億円」で何を評価されたのか 北九州発のうどんチェーン「資さんうどん」は、すかいらーくホールディングスによって買収された。買収額は約200億円とされている。この金額は、足元の売上や利益だけを見て算出されたものではない。評価の軸となったのは、以下のような点だろう。 ・ロードサイド型を中心とした大型店舗モデル ・地域で圧倒的な支持を得ているブランド力 ・関東圏をはじめとした未開拓エリアの出店余地 ・オペレーションの標準化によるスケール可能性 すかいらーくにとっては、自社の出店ノウハウや調達力、人材基盤を活かしやすい業態だった。創業オーナー色の強いチェーンを、企業経営のフェーズへ移行させる。その「伸び代」を含めた200億円と見るのが自然だ。 カフェ・ベローチェは「30

三輪大輔
1月6日読了時間: 4分


2026年に旋風を巻き起こすか。天ぷら業態に訪れた第三の波。
2026年、天ぷらが一大ブームになるかもしれない。それを予感させる動きが、今、外食業界で静かに、しかし確かに進んでいる。その背景を解説する前に、天ぷら業態がこれまでたどってきた流れを整理しておきたい。

三輪大輔
2025年12月25日読了時間: 5分


なぜ投資ファンドは外食チェーンを買うのか
近年、外食業界では投資ファンドによる買収が相次いでいる。ラーメンチェーン、焼肉チェーン、カフェ業態など、対象となる業態は幅広い。現場では「またファンドか」という声も聞かれるが、なぜ彼らは外食チェーンに注目するのか。その背景を整理したい。
外食は「改善余地」が可視化しやすい産業である
投資ファンドが企業を買収する最大の目的は、経営効率を高めて企業価値を引き上げ、将来的に売却益を得ることにある。その点で外食産業は、非常に相性が良い。
理由の一つは、改善ポイントが分かりやすいことだ。原価率、人件費率、回転率、客単価、出店効率など、数字で管理できる指標が多く、施策の成果も比較的短期間で表れやすい。セントラルキッチンの導入や仕入れの一本化、メニュー構成の見直しなど、手を打つべきポイントが明確である。
特に創業者主導で成長してきた外食チェーンほど、オペレーションや管理体制が属人的になりやすい。そこにファンドが入り、経営管理を標準化することで、利益体質に転換できる余地が生まれる。

三輪大輔
2025年12月18日読了時間: 3分


スマホオーダーはなぜ賛否を巻き起こすのか
スマホオーダー導入をめぐる問題が生じる根本的な理由は、飲食店側のメリットが優先されすぎている点にある。飲食店がスマホオーダーの導入を進める理由は、大きく分けると人手不足の解消か、人件費高騰への対応の二つに行き着く。もちろん、これらは店舗運営にとって極めて重要である。しかし、こうした経営上のメリットが過度に優先されると、顧客体験価値(CX)が置き去りになるのも事実だ。
多くのベンダーは、スマホオーダーによってスタッフをオーダーテイクの煩雑さから解放し、本来の業務に集中できると説明する。その結果、先回りした声掛けができたり、これまでできなかったメニューのお薦めができたりして、結果として、顧客体験価値が上がるという論理だ。そもそも「オーダーテイクが素晴らしかったから、あのお店にもう一度行こう」とはならない。それよりも「スタッフに勧められた料理が印象的だったからまた来たい」と思いや、「気の利いたサービスがよかったら、取引先も連れていこう」という判断が働く。そのため、ベンダー側の説明も、あながち的外れではない。

三輪大輔
2025年10月28日読了時間: 3分


アルコール規制の核心は社会保障費の防衛である
世界的な潮流を見ると、アルコール規制は「文化戦争」でも「道徳的な議論」でもない。本質は、国家が抱える 医療・介護を中心とした社会保障費の増大を抑えるための政策である。厚生労働省が2020年以降に公表した資料を参照すると、日本におけるアルコール関連の社会的コストは、大きく三つに分類できる。

三輪大輔
2025年4月16日読了時間: 3分


世界的な飲酒規制の流れが日本にも?令和の飲み放題の今
2024年2月19日、厚生労働省が「 健康に配慮した飲酒に関するガイドライン 」を発表した。その背景には、飲酒に伴うリスクに関する知識の普及の推進を図るのはもちろん、国民それぞれの状況に応じた適切な飲酒量・飲酒行動の判断に役立つ狙いがある。なお、厚生労働省が、飲酒に関するガイドラインを発表するのは、今回が初となる。ただ多くの飲食店が飲み放題は続ける予定だが、外部環境の変化によっては、今後見直しを迫られる可能性も高い。 数年前、アルコール市場を席巻していたのは、いわゆる「ストロング系酎ハイ」だ。しかし、アサヒビールやサッポロビールなどは、新規商品の発売はしない旨を公表している。その決定には、21年3月に厚生労働省から発表された「 アルコール健康障害対策推進基本計画 (第2期) 」の影響が大きい。その中の「基本的施策」で「いわゆるストロング系アルコール飲料の普及など、近年の酒類の消費動向にも留意した普及啓発が必要である」と明記されたことが撤退の決め手になったとメーカーもあるそうだ。 アルコール規制の流れが日本だけで起きていることではない。10年5月に

三輪大輔
2024年9月3日読了時間: 4分


【リポート】沖縄の二つの商業施設を徹底リポート
沖縄が熱い。 現在、沖縄県は全国で唯一、人口が自然増化している。しかも150万人の人口に対して、観光客は1000万人。そのうち300万人が台湾、香港、韓国、中国を中心としたインバウンド客だ。 出典:沖縄県 文化観光スポーツ部観光政策課観光文化企画班【暦年】令和元年入域観光客統計概況 観光需要の高まりに合わせて、商業施設の開発も盛り上がっている。2019年6月にオープンした「サンエー浦添西海岸 PARCO CITY」もそうした商業施設の一つだ。 2019年6月27日にオープンし、店舗面積は6万㎡と県内最大規模 同施設は「 PARCO 」ブランドをはじめとするファッションビルを運営する株式会社パルコと沖縄県下で小売最大手の株式会社サンエーの合弁会社、サンエーパルコが運営している。 飲食フロアは1階から3階までそれぞれあり、異なる特徴を持つ。1階は「FOOD TERRACE」を中心に地元客の集客を狙う一方、「上島珈琲店」が初上陸を果たす。 「ケンタッキー・フライド・チキン」や「ミニジョイフル」など4店舗が入るFOOD TERRACE...

三輪大輔
2020年1月15日読了時間: 3分


【リポート】シンガポールのクラフトビール事情
2018年12月31日から2019年1月4日までシンガポールを旅行してきました。シンガポールはインバウンド大国として、ダイナミックに飲食マーケットも動いています。中でもクラフトビールの店をいくつか回ってきたので、レポートします。 ここ数年、日本では第三次ブームと呼ばれるほど、クラフトビールがトレンドになっています。現在は、若干落ち着いていますが、昨年はキリンビールさんの「Tap Marche(タップ・マルシェ)」が全国展開を開始。専門店でなくても、気軽にクラフトビールを楽しめる環境が整っています。 シンガポールでもマイクロブリュワリーが増えていて、さまざまクラフトビールを楽しめます。まずはトレンドエリアのクラーク・キーエリアから。 シンガポールの中でもクラーク・キーはひと際オシャレなエリア 海外からの方も多く、どこも絵になる店ばかり! クラーク・キーで人気を集めているクラフトビールの飲める店は「The Pump Room」です。 店の奥のスペースでバンドのライブもできる このお店の特徴は、店員さんが優しいということ。基本的にシンガポールの飲食店は

三輪大輔
2019年2月1日読了時間: 3分
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